洗濯をして、乾かして、畳む という
一連の仕事の中で見つかる
穴のあいた靴下や、ほつれたタオルや枕カバー。
ひとまとめにして、1週間に1度くらい
繕いものや縫いものの時間を作ります。
針を持つ、というその時間に
とても心休まる気がするのは、
そういうことが本当に好きだからだなぁと思います。
引っ掛けるところがなくて、毎度イラッとしてた台所の布巾に
ひっかけるところをつけました。
適当なテープが家になかったので、
刺繍糸を4本取りにして鎖編みしたものをつけて、
使いやすくなって、ささやかに嬉しい。
老眼が進んでるし
昔ほど日々手仕事をしていないから
指先の動き方もちょっと納得いかない感じで
技術的には下手くそになってる気がするのだけど
補って余りあるのが根気強さ。
じっくりひとつひとつの工程を手を抜かず
急がず、丁寧に出来るようになってます。
歳を重ねるっていうのはそういうことね。
失敗したら、ほどいて最初からやり直すことも
途中でやめて、また今度、と思うことも
そして、続きにまた取りかかることも
昔はなかなか素直に出来なかった気がします。
手を抜かなかったら、
仕上りは、やはり自分的には満足のいくものになるのです。
ま、恥ずかしいくらい簡単なものしか作ってないのですけどね。
小さな仕事でも、出来上がると嬉しい。
サンプル縫った後に残ったローンのチェックを正方形に切って
4辺をまつっただけのもの。
ウチのミシンは会社に行ってしまってるので、
家での縫い物は基本手縫いです。
3つ折端は縫う直前にアイロンできちんと折り目を作ってから、とか
そういうことを手間だと思わず、出来るようになりました。
ふわりと軽くてやわらかな質感の布なので
お弁当がきゅっと包めるよね、というのが作ろうと思ったきっかけ。
お弁当包むいい感じのものがあまりなかったので嬉しい。
曲げわっぱのお弁当箱に
ちょっとしたものを詰めて
市原平兵衛商店のお箸添えて
手縫いのリネンでくるんで持って行く
暮らしのひとつひとつのシーンが
ささやかでも気に入ったもので彩られていくと
日々の一刻一刻が
豊かなものになっていく気がします。
やけにチクチクしたい気持ちになってるのは
ちょっと「べっぴんさん」の影響もあるかもしれないです。
あれ見てると、昔や今の自分のこと見てるみたいな錯覚に陥ることがあり
未だ試行錯誤する毎日の中、勇気をいただいています。
そして縫い物が好きだから
洋服屋になってるんだなぁ わたし と
あらためて感じたり致します。
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